Zurich InstrumentsのMFIAは1 mHzから500 kHz(アップグレードにより5 MHzまで拡張可能)の周波数におけるインピーダンス測定の新しい標準となるデジタルインピーダンスアナライザおよび精密LCRメータです。基本精度は0.05%で、測定範囲は1 mΩから1 TΩまで行えます。また、高い測定再現性と小さな温度ドリフトも特徴です。MFIAには、LabOneユーザーインターフェース(ソフトウエア)とMFITFインピーダンステストフィクスチャが付属しています。
主な特長
- 1 mHz~500 kHz, 1 mΩ~1 TΩ
- 5 MHzにアップグレード可能
- 0.05%の基本確度
- 高精度測定のための補正アドバイザと信頼性インジケータ
- MFLIロックインアンプの全機能を利用可能
- LabOne®スイーパツールによる、周波数・バイアス電圧・試験信号振幅掃引測定
- 各種API : Python、C、MATLAB®、LabVIEW™、.NET
マルチデバイス同期(MDS)を使用すると、複数のMFIAを一台のマルチチャネルデバイスとして操作できます。
- 単一のLabOneユーザーインターフェイスとLabOneAPIからすべての機器を操作します。
- デバイスのクロックと発振器の位相をロックします(位相関係を安定化)。
- 測定データの自動調整のためにタイムスタンプとサンプリングレートを同期します。
MDSについてのしょうさいは こちらをご覧ください。
フロントパネルインターフェース
MFLIのフロントパネルには、1つの電流信号入力、1つの差動電圧入力、1つの差動信号出力、参照入力としての2つのAUX入力、そして4つのAUX出力があります。信号入力と出力の両方とも、シングルエンドモードとノイズ耐性を必要とする実験に対応できる差動モードで動作します。信号のグランドは、装置のグランドまたは信号入力のBNCシールドを基準とすることができます。
バックパネルインターフェース
バックパネルにあるBNCコネクタには、2つのトリガ入力、2つのトリガ出力、10 MHzクロック同期のための入出力コネクタがあります。さらにVHDCIコネクタは、すべてのDIOチャンネルへアクセスすることができます。本機は、標準的な90~240 Vの商用電源、またはグランドループから切り離すために外部バッテリーパック等により外部12 V DC電源の動作が可能です。
高い再現性、迅速な起動
機器の温度変化は、起動速度や測定の再現性を大幅に悪化させる可能性があります。MFIAは、下の起動ドリフトグラフやスペックのリアクタンスチャートの通り、この両面で非常に優れた性能を持っています。装置の電源を入れてから25秒後には、測定を開始することができます。
電圧・電流測定
MFIAでは電圧及び電流を測定できます。アナログフロントエンドは、入力インピーダンスの切り替え、AC/DCカップリングの選択が可能で、高いA/Dサンプリングレートにより大きなオーバーサンプリング係数を実現しています。これにより、高いロックイン性能とオシロスコープでの優れた信号忠実度を実現しています。
MFIAには、LabOneソフトウェアが付属しており、組込みのデータサーバとWebサーバにより、任意のWebブラウザからグラフィカル・ユーザインタフェイスでアクセスできます。ローカルネットワークにイーサネットでMFIAを追加するか、USBで直接接続し、機器のアドレスをWEBブラウザに入力すると、LabOneツールセットにアクセスすることができます。各 LabOneツールでのデータは、ワンクリックでベクターグラフィックまたはプレーンデータファイルとして保存することができます。カーソルや統計機能を使用し、時間ドメインや周波数ドメインでの初期データ解析を行うこともできます。他のソフトウェアでさらに解析するために、エクスポートファイルとして、ZView®、MATLAB®、およびカスタマイズされたCSV形式がサポートされています。
スイーパー
スイーパーは、リニアまたは対数のスキャンパラメータを任意に定義し、スキャンすることにより、測定を自動化できるツールです。 スキャン可能なパラメータは多岐にわたり、バイアス電圧、テスト信号振幅、周波数特性などの測定が容易に自動化できます。また、さまざまなアプリケーションモードを使用することで、手間のかかる手作業による調整を行うことなく、最適な設定、最小限の測定時間で最も正確な結果を得ることができます。
この測定例は、100 Hzから5 MHzまで1 GΩの抵抗を周波数掃引し、デュアルプロットで表示したものです。上のプロットはインピーダンス|Z|と抵抗Rpの絶対値を表しています。下のプロットは、全掃引範囲にわたって約30 fFで一定の浮遊容量Cpの測定を示しています。追加のパラメータは自由に選択でき、複数の測定パラメータを同時に可視化することができます。
数値データツール
数値データツールを使うと、すべての測定値とモデルパラメータをユーザーが自由な配置で表示できます。各インピーダンスユニットでは、インピーダンス値、電流、電圧測定値、およびモデル由来のパラメータ(L、C、Rなど)を同時に表示することができます。
プロッタとSWトリガ
プロッタとソフトウェアトリガは、時間領域における測定データやモデルパラメータを解析するためのツールです。プロッタは、複数のデータストリームを連続的に表示することができます。ウィンドウ長10秒で10 μsの時間分解能が得られます。ソフトウェアトリガーは、内部および外部のさまざまなトリガー条件に基づいて個々のショットをキャプチャして表示します。
LabOneプロッタでは、インピーダンスのデータを連続して表示します。下のデータは、100 mΩの抵抗を20分間測定したデータです。ヒストグラムの標準偏差は僅か6 μΩです。
信頼性インジケータ
すべての測定データは、様々なツールで表示される前に、信頼性の評価を受けます。測定値がサプレッション、アンダーフロー、補正エラーなどによって信頼性が低いと判断された場合、データが不正確である可能性があることを示す警告フラグが表示されます。警告の種類に応じて、結果を改善するためのアドバイスが行われます。
補正アドバイザ
測定精度を高めるためには、測定器と被測定デバイス (DUT) との間のテストフィクスチャやケーブルによる寄生成分を補正する必要があります。LabOne 補正アドバイザは、測定性能を最大限に引き出すためのステップ・バイ・ステップのガイダンスと、効率的なワークフローのガイドからなります。Short-Open(SO)およびShort-Open-Load (SOL) 補正に加え、他の様々な補正方法が用意されています。各補正ステップでは、補正データを検証し、ユーザにフィードバックします。
左に示すリアクタンスチャートは、各周波数でのインピーダンスの測定確度を示しています。0.05%の基本確度を持つ白色で表示されたコア領域は、1 mHz ~ 500 kHz、1 Ω ~ 1 MΩの範囲に広がります。(ただし、高い周波数では制限があります)。0.1%及び1%の確度の測定範囲はさらに広がり、20 mΩ ~ 50 GΩの測定範囲をカバーしています。この範囲外でも繰り返し測定は可能ですが、精度が1%以下に低下する可能性があります。
低い周波数での高インピーダンスの測定、特に電源周波数に近い周波数での測定は、困難な測定の一つです。十分なサンプルのシールディングとsincフィルタ、バッテリー動作のオプションにより、より精度の高い結果が得られます。
General
| Dimensions | 28.3 x 23.2 x 10.2 cm; 11.1 x 9.2 x 4 inch |
| Weight | 3.8 kg; 8.4 lbs |
| Power supply | AC: 100 to 240 V; DC: 12 V, 2 A |
| Interface | USB 2.0, LAN 1GbE |
Basic specifications
| Frequency range | 1 mHz to 5 MHz |
| Frequency resolution | 1 µHz |
| Basic accuracy | 0.05% |
| Basic temp. stability | 200 ppm/K |
| Test signal level | 0 V to 2.1 Vrms; incl. monitoring |
| Demodulator bandwidth | 276 µHz to 206 kHz |
| DC bias signal level | 2T: ±10 V, 4T: ±3 V |
| Compensation | SO, SOL, LLL, SL, L, OL |
Measurement parameters, range and typ. accuracy
| Impedance Z | 1 mΩ to 1 TΩ, 0.05% |
| Admittance Y | 1 pS to 1 kS, 0.05% |
| Voltage V | 0 V to 3 V, 1% |
| Current I | 0 mA to 10 mA, 2% |
| Phases ΘZ, ΘY, ΘV, ΘI | ±180 deg, 10 µdeg res. |
| Resistance RS, RP1 | 1 mΩ to 1 TΩ, max(10 µOhm, 0.05%) |
| Capacitance CS, CP1 | 10 fF to 1 F, max(10 fF, 0.05%) |
| Inductance LS, LP1 | 100 nH to 1 H, max(10 nH, 0.05%) |
| DC Resistance RDC | 1 mΩ to 10 GΩ, 2% |
| Reactance X | 1 mΩ to 1 TΩ, 0.05% |
| Conductance G, Susceptance B | 1 nS to 1 kS, max(100 nS, 0.05%) |
| Loss coefficient D | 10-4 to 10'000 |
| Q factor | 10-4 to 10'000 |
LabOne Sweeper
| Sweep parameters | Frequency, test signal amplitude, bias voltage, etc. |
| Sweep points | 2 to 100'000 |
| Sweep resolution | Arbitrary, defined by start value, stop value, number of sweep points |
| Display parameters | ZX, ZY, Z, ZΘ, VX, VY, VR, VΘ, IX, IY, IR, IΘ, model parameter 1/2, frequency, auxiliary input |
| Display options | Single plot, dual plot (e.g., Bode plot), multi-trace |
| Application modes | Impedance, frequency response analyzer, 3-omega, etc. |
| Sweep modes | Sequential, binary, bidirectional, reverse |
| Sweep step modes | Linear, logarithmic |
| Sweep speed | 20 ms/pt for f > 10 kHz |
Additional tools and features
| LabOne toolset | Numerical, FFT Spectrum Analyzer, Plotter, SW Trigger, Scope |
| APIs | C, .NET, MATLAB, LabVIEW, Python |
| Modes | 2-terminal, 4-terminal |
| Confidence Indicator | Suppression, compensation, overflow, underflow |
| Input range control | Auto, impedance, manual |
| Test signal amplitude | Auto, manual |
| Bandwidth control | Auto, manual |
| Replacement circuit models | Rp||Cp, Rs+Cs, Rs+Ls, G-B, D-Cs, Q-Cs, D-Ls, Q-Ls |
| DCR measurements | Yes |
| Test fixture compatibility | Yes |
1 Accuracy valid if parameter is the dominant value of the circuit representation.
仕様の完全なリストについては、 MFLI and MFIA Specification をご覧ください。
MFIAよくある質問
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いいえ、MFモデルの機器は全て同一のハードウェアです。バリエーションはファームウェアベースおよびソフトウェアベースのみで、後でフィールドでの実装は可能です。
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MFIAにはWebサーバが組み込まれており、ローカルネットワークに接続できるようになっていますので、アドレスラインに「http://mf-devXXXX」(XXXXをシリアル番号に置き換える)入力することで、任意のWebブラウザからアクセスできます 。
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いいえ。周波数と測定範囲全体における確度の詳細については、 確度と測定範囲タブに表示されているリアクタンスチャートをご覧ください。
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基本的なMFIAは、完全に構成可能な2つの復調器を持ちます。 MF-MD オプションにより、これを合計4つの復調器に拡張できます。
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MFIAインピーダンスアナライザとMF-IAオプションがインストールされたMFLIロックインアンプは技術的に同じ機器です。 唯一の違いは、フロントパネルとユーザーインターフェイスの構成(アプリケーションアイコンの順序など)だけです。
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すべてのMFIAには、MFITFインピーダンステストフィクスチャと12個のDUTキャリアが付属しています。メインコネクタの間隔(22 mm)は、他のベンダーの多くのアクセサリと完全に互換性がありますので、既存のセットアップとテストフィクスチャを使用しているお客様の場合、ほとんどの場合、そのままMFIAに接続可能です。